2024/06/19 17:41

たまに時計以外のものも修理依頼を受けることがあります。
今回は、サッカー協会様よりラインカーの修理を承りましたので、ご参考までに内容を残しておきたいと思います。

対象は「ラインカー Supermatic GM10」。

スウェーデン製のため修理対応が難しく「農機具屋さんなら修理できると思います」とのこと。
農機具屋さんの前に、以前サッカー協会に所属していたつながりで私の所に持ってきてくれました。

現象は「塗料が出てこない(圧力上がらず)」です。
たぶん目詰まりと思われます。

製造元のHPでは日常メンテナンス方法が動画で紹介されていました。


先ずはフィルター部。

パンパンです。
砂、芝、塗料の塊が出てきました。
洗浄して組み込んで動作確認しましたが、まだ出てきません。

次に先端ノズルを分解します。

こちらもパンパンです。
確かに農薬散布ノズルと同じですね。
吹き出し口の穴径が最小1.3mmのようですが、それよりも大きい粒の砂が1個詰まっていました。

洗浄後には問題なく動作できました。

屋外での使用がメインですので、塗料を入れる際に砂を巻き込んだり、水を入れるホースの先に砂がついていることも考えられます。
かき混ぜ棒に付着する可能性も高いです。
そう考えると、こまめに掃除を推奨するよりも構造の問題を改善するべきと考えます。

一般的なポンプの構造からして、給水パイプ先端にフィルターが付いていないのが問題です。
そこで、パイプ先端にフィルターを追加する処置を行い、修理完了としました。
是非、同様の問題を抱えている方はフィルターを追加してみてください。
メンテの頻度がかなり低減されるはずです。

本当はメーカーさんが追加すべきだと思うんですけどね。